【Illustrator CSx】オーバープリントプレビューのススメ | 2010.07.12.Mon / 19:16 | |||
IllustratorCS2(だったハズ)から「オーバープリントプレビュー」という機能が追加されました。

その名の通りオブジェクトに設定したオーバープリントの状態をプレビュー(シミュレーション)する機能なのですが、他にもいくつか便利な機能(とダメな点)があったりします。
1.EPSフォーマットのリンク画像を高解像度で表示
環境設定→ファイル管理・クリップボード→ファイルの「リンクされたEPSに低解像度の表示用画像(プレビュー)を使用」にチェックが入っている場合、EPSフォーマットの画像は低解像度プレビューで表示されます。

このとき「オーバープリントプレビュー」で表示させると、プレビュー表示ではなく高解像度表示されます。

▲通常の「プレビュー」表示

▲「オーバープリントプレビュー」表示
高解像度表示にすると描画に時間がかかってしまうような場合でも、この方法ならプレビュー表示と高解像度表示を必要に応じて選択できるので、細部の調整時のみ「オーバープリントプレビュー」表示させれば作業がしやすくなります。
2.グリッドが前面に表示される
「オーバープリントプレビュー」表示時はグリッドが常に前面に表示されます。
「オーバープリントプレビュー」表示の状態で「グリッドを表示」させると

グリッドが最前面に表示されます。
グリッド大好き派な自分にとって非常に便利なのがこの機能だったりします。
しかも表示されるグリッドの透過具合が絶妙なバランスなのと、ドキュメントのカラーモードがRGBの場合でも「オーバープリントプレビュー」表示でグリッドが前面に表示されるのも何気に便利だったり。
ちなみにInDesignでもドキュメントグリッドの表示を選択できますが、前面に表示させると非常に見にくくなってしまう上に、オーバープリントプレビューにするとグリッドが表示されなくなります。
3.特色のオーバープリント結果が…残念!
プロセスカラー同士のオーバープリントプレビューは正確にプレビューされますが、特色のオーバープリントプレビューは正確に表示されません。

Illustrator上ではこのように見える特色のオーバープリントプレビューですが、

実際の印刷時はこのくらい明るく印刷されます(Photoshop上で合成&シミュレート)。
作例はCMYK+Dic584(蛍光ピンク)の組み合わせですが、特色同士のオーバープリント(掛け合わせ)も同じように正確に表示されません。
これはIllustratorだけでなくAcrobatやInDesign、Photoshopでも同じように表示されるので、オーバープリントプレビューが云々と言うよりも、Adobe製アプリケーションの描画機能やCMYKベースのシミュレーションが…というべきかもしれないですが、ちょっと残念なところです。
とまあ、実際にはオーバープリントのプレビューが出来る以外には、グリッドが前面に表示されるのが一番大きなメリットなのですが、個人的には常にOnにしておくコトをオススメします。
というのは…

とある素材集のイラストなんですが、白の線にオーバープリントが設定されています。
気が付かずにこのままイラストを使用して印刷されたら…泣くに泣けません。
また自分が作成したデータでも気が付かないうちにオーバープリントを設定してしまう危険性は常にあるので、つまらない事故を回避するためにも常にオーバープリントプレビューをOnにしておいた方が良いのではないでしょうか。

その名の通りオブジェクトに設定したオーバープリントの状態をプレビュー(シミュレーション)する機能なのですが、他にもいくつか便利な機能(とダメな点)があったりします。
1.EPSフォーマットのリンク画像を高解像度で表示
環境設定→ファイル管理・クリップボード→ファイルの「リンクされたEPSに低解像度の表示用画像(プレビュー)を使用」にチェックが入っている場合、EPSフォーマットの画像は低解像度プレビューで表示されます。

このとき「オーバープリントプレビュー」で表示させると、プレビュー表示ではなく高解像度表示されます。

▲通常の「プレビュー」表示

▲「オーバープリントプレビュー」表示
高解像度表示にすると描画に時間がかかってしまうような場合でも、この方法ならプレビュー表示と高解像度表示を必要に応じて選択できるので、細部の調整時のみ「オーバープリントプレビュー」表示させれば作業がしやすくなります。
2.グリッドが前面に表示される
「オーバープリントプレビュー」表示時はグリッドが常に前面に表示されます。

「オーバープリントプレビュー」表示の状態で「グリッドを表示」させると

グリッドが最前面に表示されます。
グリッド大好き派な自分にとって非常に便利なのがこの機能だったりします。
しかも表示されるグリッドの透過具合が絶妙なバランスなのと、ドキュメントのカラーモードがRGBの場合でも「オーバープリントプレビュー」表示でグリッドが前面に表示されるのも何気に便利だったり。
ちなみにInDesignでもドキュメントグリッドの表示を選択できますが、前面に表示させると非常に見にくくなってしまう上に、オーバープリントプレビューにするとグリッドが表示されなくなります。
3.特色のオーバープリント結果が…残念!
プロセスカラー同士のオーバープリントプレビューは正確にプレビューされますが、特色のオーバープリントプレビューは正確に表示されません。

Illustrator上ではこのように見える特色のオーバープリントプレビューですが、

実際の印刷時はこのくらい明るく印刷されます(Photoshop上で合成&シミュレート)。
作例はCMYK+Dic584(蛍光ピンク)の組み合わせですが、特色同士のオーバープリント(掛け合わせ)も同じように正確に表示されません。
これはIllustratorだけでなくAcrobatやInDesign、Photoshopでも同じように表示されるので、オーバープリントプレビューが云々と言うよりも、Adobe製アプリケーションの描画機能やCMYKベースのシミュレーションが…というべきかもしれないですが、ちょっと残念なところです。
とまあ、実際にはオーバープリントのプレビューが出来る以外には、グリッドが前面に表示されるのが一番大きなメリットなのですが、個人的には常にOnにしておくコトをオススメします。
というのは…

とある素材集のイラストなんですが、白の線にオーバープリントが設定されています。
気が付かずにこのままイラストを使用して印刷されたら…泣くに泣けません。
また自分が作成したデータでも気が付かないうちにオーバープリントを設定してしまう危険性は常にあるので、つまらない事故を回避するためにも常にオーバープリントプレビューをOnにしておいた方が良いのではないでしょうか。